偏差値では見えない真実。最難関中学6校の「通学設計」を読み解く

偏差値では見えない真実。最難関中学6校の「通学設計」を読み解く

中学受験の志望校選びでは、どうしても偏差値や大学合格実績といった数字に目が行きがちです。

しかし実際には、もう一つ重要な視点があります。

通学です。

当たり前ですが、合格した学校には6年間、毎日通うことになります。

そして興味深いことに、学校の始業時間や駅からの徒歩時間を見ていくと、学校ごとの「通学負荷の設計」が見えてきます。

今回は、開成・麻布・海城・渋幕・渋渋・聖光学院という首都圏最難関6校を例に、通学という視点から学校の特徴を整理してみました。

最難関6校の基本データ

まずは各校の基本条件です。

学校最寄り駅徒歩始業時間
開成西日暮里1〜2分夏8:10 / 冬8:20
麻布広尾約10分通常8:00 / 冬8:20
海城新大久保約5分8:15
渋幕海浜幕張約10分SHR 8:25
渋渋渋谷約7分8:20
聖光学院山手約8分8:20

一見すると、始業時間はそこまで大きく変わらないように見えます。

しかしここに電車時間、駅から学校までの移動、朝の余裕時間を加えて考えると、毎朝の負荷はかなり違ってきます。

通学時間を考える前提

通学時間は電車時間だけでは決まりません。

ここでは次のような前提で考えます。

  • 自宅から最寄り駅まで:10分
  • 最寄り駅から校門・教室まで:10分
  • 余裕時間:5分

つまり、始業25分前に駅到着を一つの目安にします。

川崎エリアからの通学イメージ

川崎エリアから通う場合の目安を整理すると次のようになります。

学校始業電車時間家を出る目安
麻布8:00約45分6:40
渋幕8:25約70分6:40
開成8:10約40分6:55
海城8:15約40分7:00
渋渋8:20約35分7:10
聖光学院8:20約30分7:15

ここから分かるのは、偏差値が近い学校でも、生活のリズムはかなり違うということです。

最難関校でも通学1時間は普通

参考になるのが、開成が公開している通学時間データです。

通学時間割合
30分未満約13%
30〜60分約50%
60〜90分約32%
90分以上約5%

このデータを見ると、通学60〜90分の生徒も3割以上います。

つまり最難関校では、通学1時間前後は珍しくないということです。

通学時間は6年間の生活コスト

例えば通学時間が毎日30分違うとすると、

30分 × 週5日 × 年40週 × 6年 = 約600時間

になります。

これは約25日分の時間です。

つまり通学時間は、6年間で丸一ヶ月の差になる可能性があります。

志望校選びのもう一つの視点

もちろん、学校選びで最も大切なのは、教育方針や校風、子どもとの相性です。

しかし同時に、通学という生活の現実もあります。

偏差値だけでは見えない部分ですが、6年間の生活として通えるかという視点も持つと、志望校の見え方は変わるかもしれません。

まとめ

最難関校の募集要項には、教育思想や学校文化だけでなく、通学という生活設計も表れています。

中学受験は、学力の勝負であると同時に、6年間の生活を選ぶプロジェクトでもあります。

偏差値表だけでなく、通学という現実から学校を見てみるのも、一つの視点だと思います。

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