中学受験をしていると、学校説明会や文化祭、入試会場などでいろいろな学校に足を運ぶことになる。
もちろん、最初は偏差値や進学実績、通学時間、校風といった“正しい比較項目”を見る。
でも実際に何校も見ていると、だんだん気になってくるのはもっと言語化しづらいものだ。
親御さんの雰囲気
生徒の空気感
つまり、その学校に流れている文化みたいなもの。
今回は、実際に見に行った学校について、かなり偏見に満ちた感想を書いてみる。
当然ながら、数回見ただけの印象でしかないし、実際に入ればまったく違う面もあると思う。
それでも、学校ごとに「なんとなくこういう空気があるな」と感じたことは、学校選びの中で意外と無視できなかった。
Contents
海城|優秀でバランスがよく、民間で成功しそうな空気
海城に行ってまず感じたのは、親御さんも生徒も含めて全体的にバランスがいいということだった。
- 地頭がよさそう
- コミュニケーションも比較的高そう
- 文武両道っぽい
- 明るく、社会に適応しそう
いわゆる「社会で普通に強そう」な雰囲気がある。
研究一筋とか、ひたすら一つの世界を掘るタイプというより、
- 商社
- コンサル
- 大企業
- 起業
みたいな、民間でうまくやっていく人が多そうな印象を持った。
それ自体はとても魅力的だと思う。
実際、学校としての完成度も高く見えるし、文化祭などを見ても活気がある。
ただ、完全に個人的な感想として、そこで少し引っかかったのが、うちの長男はこの空気の中で少し浮くかもしれないということだった。
海城の良さは、裏を返せば「バランスのよさ」でもある。
でもうちの長男は、今のところそこまで“対人万能型”ではない。
もう少し理屈っぽくて、オタク寄りで、興味のあることに偏っていくタイプに見える。
だから、海城のような優秀で感じもよく、しかも社交性もある集団の中だと、本人が悪目立ちするわけではなくても、微妙に居場所を探す感じになるのではないか、と少し思った。
もちろんこれは完全に親の先入観で、入ってしまえば気の合う友達はいくらでもできるのかもしれない。
それでも、学校選びではこういう「合う/合わないの直感」は意外と大事だと感じた。
筑駒|地味で品のある親、圧倒的オタク濃度の生徒
筑駒は、親御さんの印象がまず独特だった。
品があるけれど、目立たない。偉ぶらない。
いかにも教育熱心で前に出てくる感じではなく、落ち着いていて地味。
でも、知的な家庭なんだろうなという空気はある。
生徒はかなり極端で、個人的には九割オタクという印象だった。
残り一割は少し色気づいていて、頭がいい上に「自分、ちょっとかっこいいでしょ」と思っていそうな雰囲気もある。
ただ、そちらが主流という感じではない。
全体としては、他人にどう見られるかより、自分の興味をどこまで掘れるかで生きていそうな生徒が多く見えた。
こういう子たちには、変に民間で器用に出世するよりも、
- 研究職
- 学者
- 官僚
- 日銀総裁みたいな謎の到達点
のような方向に進んでほしい、と勝手に思ってしまう。
筑駒は、そういう突き抜けた知性の変人感を許容する空気が強そうだった。
開成|男子校感が強い。オタクも運動部も両方いる
開成は一言でいうと、男子校感がすごい。
筑駒にもオタク感はあるのだが、開成はそれに加えてスポーツもやってそうな感じがある。
つまり、純オタクだけでできているわけではない。
- 濃いオタク
- 部活に打ち込む体育会系
- 賑やかなやつ
- やや雑だけど勢いで生きてそうなやつ
いろんな男子が混ざっていて、その雑多さがそのまま学校の魅力になっている印象だった。
親御さんは品のいい人も多いが、筑駒ほど均質ではない。
いろいろな家庭が集まっている感じで、そのぶん学校全体にも厚みがあるように見えた。
自由で、雑で、強い。
そんな印象。
聖光|優等生感は強い。ただ、説明会の印象は少し引っかかった
聖光は、生徒の雰囲気としてはかなり優等生感が強かった。
- 真面目
- きちんとしている
- 落ち着いている
- 変に尖っていない
良く言えば安心感があるし、悪く言えば少し整いすぎて見える。
東大合格者数が安定して多いのも、なんとなく納得できる空気だった。
一方で、これは学校そのものというより説明会での印象なのだが、校長先生の話には少し引っかかるものがあった。
他校を少し下げるように聞こえる場面があり、そこは正直あまり好きではなかった。
もちろん、その一点だけで学校全体を判断するのは乱暴だと思う。
実際、校長以外の先生方に悪い印象を持ったわけではない。
ただ、説明会ではそういうトップの話し方も案外学校の見え方を左右するのだと感じた。
偏差値では測れない「馴染めそうか」は、やはり大事
中学受験では、つい偏差値や進学実績、大学合格者数の比較に寄りがちだ。
実際、それらは重要だし、無視してよいものでもない。
でも、学校を実際に見に行くと、それとは別に確かにあるのが空気の相性だと思う。
その学校で6年間過ごすのは親ではなく子どもだ。
だから、
- レベルが高いか
- 進学実績がいいか
- 通いやすいか
だけでなく、
「この集団の中で、うちの子は自然体でいられそうか」
という視点も、思っていた以上に大事だった。
海城はとても良い学校に見えた。
でも、良い学校であることと、うちの長男に合うことは、必ずしも同じではない。
中学受験では、つい「より良い学校」を選ぼうとしてしまう。
けれど本当は、より良い学校ではなく、より合う学校を探す営みなのかもしれない。
今回書いたことは、かなり偏見に満ちた個人的感想でしかない。
ただ、学校説明会を回る中で感じたこの違和感や直感は、案外ばかにできないとも思っている。



コメント